WEBサイト制作の目的
企業がWEBサイト(「サイト」や「ホームページ」と呼ぶこともあります)を持つことは当たり前になっており、積極的な情報発信は常識になっています。
WEBサイトは「サービスの理解促進」「ブランディング」「ステークホルダーとのコミュニケーション」など、多くの役割を担っています。
企業がこの多様な性格を持つWEBサイトを制作する際、絶対に欠かせないものがあります。
それは「目的」です。
「製品ページの充実で訴求力を上げる」「問い合わせ・資料請求の増加」「新規顧客の獲得」「求人応募数の増加」「更新しやすい利便性」など、「なぜ」「なんのため」というゴールを明確にした上で制作に取り掛からなければ、成果の出るよいWEBサイトは完成しないのです。
当たり前ですが、目的(優先順位)によって目指すべきゴール、注力すべきポイントは自ずと異なります。
目的が不明瞭のままの見切り発車では、方向性が定まりません。
当然、成果も曖昧になります。
WEBサイトを作る場合は、効果測定の観点からも目的を明確にしておくことが不可欠です。
ターゲット
目的の決定と同時に行う必要があるのが「ターゲットの設定」です。
つまり、「誰に向けたWEBサイトなのか」を明確にする作業です。
一般的には「顧客(潜在顧客・顕在顧客・見込み顧客)」「求職者」「株主・投資家」などが対象になります。
顧客は、ビジネスモデルがBtoBであれば企業担当者で、BtoCであれば一般消費者になるでしょう。
また、20代女性向けと50代男性向けではWEBサイトのテイストは異なります。
できればペルソナを作成し、「性別」「年齢」「職業」「年収」「趣味」などのデモグラフィックや行動パターンまで定義できると、最適なセグメントが実現できるでしょう。
ターゲットが変われば、コンテンツやデザインが変わります。
成果の出るWEBサイトにするために対象を明確にしておきましょう。
課題や改善点
「現状の課題」や「改善点」も必ず洗い出しておきます。
これらを事前に把握しておくことで、進行途中での混乱を回避でき、進捗の滞留を防止できます。
また、課題や改善点を一覧にしておくことは制作後の振り返りにも有効で、成果の検証が容易になります。
WEBサイトは作って終わりではありません。
リリース後もPDCAを回し改修の手を止めないことで、最良の結果を出し続けることができるのです。
デザイン面でのリニューアルだけに留まらず、管理者側の使い勝手やユーザビリティなど、複数の視点から課題や改善点を洗い出し、機能的な改善も志向しましょう。
アピールポイントや強み
WEBサイトに掲載する「自社商品・サービスの特徴」「会社自体の強み」などのアピールポイントを正確に把握できているでしょうか。
岡目八目というように、当事者は知っているようで案外理解できていないことが多いもの。
事前のアピールポイントの整理は、WEBサイトの成果に強く影響してきます。
アピールポイントを前もってWEBサイト制作会社に伝えておくだけで、WEBサイトの出来栄えは驚くほど違ってきます。
自社のストロングポイントに精通しているのは、他でもない自社の社員達。
開発の苦労話などは商品の魅力を倍増させることがあります。
自分達しか知り得ない貴重な情報を積極的に出していく姿勢が大切になります。
サイトに掲載すべき本当の訴求ポイントがWEBサイト制作会社と共有できていれば、方向性のブレも減り、サイトの品質は間違いなく向上します。
しっかりと社内外で強みを共有しながら、制作を進めましょう。
WEBサイト制作会社の分類
WEBサイト制作会社は「得意分野」や「規模」など、多種多様です。
ここでは「スキル」と「組織体制」の2軸で考察していきます。
スキル別WEB制作会社の傾向
WEBサイト制作会社は「デザインに強みがある制作会社」「システムに強みがある制作会社」「総合力に強みがある制作会社」などに大別されます。
デザインに強みがある制作会社
デザインに強みのあるWEBサイト制作会社は、画像や映像を効果的に活用し、WEBサイトを魅力的に見せるスキルを有しています。
近年はビジュアルだけではなく、効果音などの最新技術取り入れ、ブランドイメージ向上のテクニックを強みにする会社も増えてきました。
デザイン力に劣る制作会社は、どこかのWEBサイトデザインを丸パクリするなど、創造性に欠けることもあります。
「絶対ダメではないけど、なんかイマイチ…」というデザインが上がってくるのはデザインに精通していない証拠です。
サイトの印象はデザインで決まるといっても過言ではありません。
やはり最新トレンドを取り入れたデザインに強い制作会社は魅力的なのです。
システムに強みがある制作会社
システムに強みがあるWEBサイト制作会社はエンジニアが主体で、概してバックエンドの開発を得意としており、各種ノウハウが蓄積されている安心感があります。
とはいえ、システム開発のレベルは様々。
WordPressなどのCMSやECシステムの導入などを得意とする会社から、高度なシステム開発を専門とする会社まで、能力には差があるので、選定時にはスキル確認が必要になります。
システム開発の経験が少ない会社は、要件定義やセキュリティレベルが甘くなることがあります。
オリジナルのシステム構築や基幹システムとの連携を想定する場合は、よりハイレベルな制作会社を中心に選定を進めるとよいでしょう。
総合力に強みがある制作会社
「デザイン」「システム」から「運用・保守」に至るまでのバランスに優れたWEBサイト制作会社もあります。
「設計」→「デザイン」→「コーディング」→「システム」→「SEO」→「運用・保守」まで、WEBサイト制作の上流から下流のすべてをカバーできる総合力を持った会社は比較的大手になります。
オールラウンドの対応力を持つ会社は、対象業界を問わずノウハウが蓄積され、仕組み化されており、一定のクオリティを保証できるのが特徴です。
運用も含めて長い取引を希望している場合は、総合力に強みのあるWEBサイト制作会社を優先しましょう。
組織体制別WEBサイト制作会社の傾向
WEBサイト制作会社の組織体制は主に「完全内製化」とデザインやシステムなどの「部分的内製化」の2つに分かれます。
完全内製化の制作会社
デザインからシステムまでを一気通貫で内製している制作会社は、社内に「ディレクター」「デザイナー」「エンジニア」がいるため、連携が取りやすい特徴があります。
スタッフ間のコミュニケーションが円滑なので、スピード感があり、クオリティの高い制作が可能になります。
情報を外部に出ないため、セキュリティリスクも下げられます。
しかし、制作費は割高になる傾向にあります。
部分的内製化の制作会社
デザインやシステムだけを内製し、その他を外注化している制作会社もあります。
特化している分、専門分野のクオリティは高くなりますが、対応範囲外は外部パートナーに依存しているので、外部パートナーのスキルにより制作物の品質が左右されるリスクがあります。
また制作進行担当者の能力により、プロジェクトの成否が左右される傾向にあります。
さらに、機密情報が外部流出する懸念があるので、セキュリティ面の対策も確認が必要です。
WEBサイト制作会社の選び方
WEBサイト制作会社を選ぶ際には、いくつかのポイントがあります。
準備
作りたいWEBサイトの目的やイメージは明確になっているでしょうか。
この目的やイメージを含む、「要件」が決まっていないとサイト制作に移行できません。
要件を疎かにすると、WEBサイト制作会社からの提案の質が落ち、話が進まなくなるばかりか、プロジェクト自体が頓挫しかねません。
「目的・納期・予算」「運用方針」「RFP(提案依頼書)の作成」は必須です。
制作会社のWEBサイトを確認
WEBサイト制作会社のWEBサイトのレベルが低い場合、その会社には期待できないと思って間違いありません。
明らかに古いデザインで情報も不十分。
定期的に更新されている形跡はなく、おそらくアクセスもない。
こんなWEBサイトでは幻滅してしまいますし、成果は望めないでしょう。
どんなに能力をアピールしても自社のWEBサイトでそれが実現できていなければ、まったく説得力がないのです。
WEBサイト制作会社の得意分野
WEBサイト制作会社には得意分野があります。
マーケティングや集客が得意な制作会社にブランディングやデザインを重視したWEBサイトを依頼しても成果は出づらい可能性があります。
まずは「制作の目的」と「WEBサイト制作会社の得意分野」を合致させることが成功の要諦です。
その見極め方は簡単。
「貴社の得意分野は何ですか?」と直球の質問をしてみることです。
「なんでもできます」はなにもできないことを意味しているので、この回答をしてくるWEBサイト制作会社は避けた方が無難です。
明確な得意分野があり、それを自身が認識できているWEBサイト制作会社を探しましょう。
WEBサイト制作会社の実績
制作実績のチェックも欠かせません。
まずはあなたの会社と同業界の制作実績や集客実績があるかを確認します。
またその実績において、最も注力したポイントや成功の要因なども合わせて聞いてみましょう。
手の内を隠さず、率直に回答してくれれば、信頼できる会社だと判断できます。
また、失敗事例を確認してみるのも有効です。
類似の実績
あなたの会社のビジネスに類似したWEBサイト制作経験があると、ビジネス自体の説明が不要になるばかりか、過去の成果物を流用できるため、全体進行がスムーズになる可能性が高いといえます。
場合によっては金額や納期にも好影響があるかもしれません。
業界特有の法規制などがある場合は、同業種での実績があるWEBサイト制作会社に依頼するとメリットが大きいでしょう。
対面での打ち合わせ
コロナ禍以降、リモートミーティングが増え、直接に会社を訪問する機会は激減しましたが、それでもWEBサイト制作会社のオフィスに行ってみることは重要です。
やはり画面越しではニュアンスまで伝えきれません。
WEBサイトは平面的で変化のないコンテンツだと考えがちですが、画面遷移やアニメーションの動きなど、実際の画面を見ながら、一緒に指差し確認すべき場面は案外多いのです。
できるだけ打ち合わせを回避し、メールでのやり取りで終わらせようとする場合はコミュニケーション不足が原因のトラブルになる懸念があります。
打ち合わせを嫌がらないWEBサイト制作会社を優先しましょう。
担当者のコミュニケーション能力や相性
WEBサイト制作は、人と人のコミュニケーションが基本になるので、担当者のコミュニケーション能力が重要になることは言うまでもありません。
いくら説明しても意図を汲み取ってくれない鈍感な人もいますし、メールの返信がルーズな人もいます。
また、先方担当者とは長く深い付き合いになるので相性が大切。
気が合うかどうかは案外欠かせない要素になるのです。
「なんだかやりにくいなぁ・・・」という感覚は見過ごさないようにしましょう。
担当者の能力を確認する方法は「顧客のレベルに合わせた説明ができるか」。
専門用語をそれらしく話す人は論外で信用できません。
見積書・提案書
「見積書」と「提案書」の内容も精査します。
金額やスケジュールは許容範囲か。
中にはどさくさに紛れて不要な項目でボッたくる悪徳業者もいますし、一見すると安くても、備考欄に不利になる付帯条項などが小さく書かれているケースもあるので要注意です。
しっかり確認しておかないと、あとから無駄な請求をされてしまうかもしれません。
また、提案内容も改めて指差し確認しましょう。
目的や課題を理解し、不足要件を指摘してくれる提案であればベストです。
同時にWEBサイト公開後の運用・保守についても話をしておきます。
月額運用費やサポート内容は要確認。
できるだけ費用を抑えるためにも、簡易的な更新は自社で対応しておきたいところです。
そのためのレクチャーの機会やマニュアルの提出があればベストです。
営業トークを信じすぎない
WEBサイト制作会社の営業トークを鵜呑みにしてはいけません。
悪質な会社はゲリラ的なテレアポ営業などで虎視眈々とカモを狙っています。
「今なら月額○万円で簡単に集客できるWEBサイトが作れます」などと言い、実際の商談に持ち込み、「なんでも対応できます」と万能感をアピールしてきます。
しかし、いざ発注してみると、追加作業でプラス○十万円などと契約外の請求をしてくることもあります。
サイト制作に上手い話はありません。
悪徳WEBサイト制作会社に注意しましょう。
納期
納期は厳格に設定しましょう。
曖昧な納期は責任感のない適当な仕事を助長することになります。
業務範囲を明確にした上で、フェーズ毎にマイルストーンを置き、それを契約書に盛り込みます。
遅延した場合のペナルティを明記しておくのもおすすめです。
価格だけで選ばない
価格だけでWEBサイト制作会社を決定するのは絶対に避けてください。
WEBサイト制作の世界には「安かろう悪かろう」が横行しています。
いくら安くても役に立たない低品質サイトを納品されては無意味です。
価格だけではなく、これまでの制作実績や担当者との相性などを優先します。
運営体制
WEBサイト制作会社の運営体制も判断材料のひとつです。
すべてを社内で完結できる体制なのか。
それとも業務の一部を下請けに出しているのか。
下請けへの依存度が高いWEBサイト制作会社は、それだけリスクが高くなります。
特に外注先がフリーランスだと、雇用関係が曖昧なので、音信不通になるリスクがあります。
担当者が病気になった場合などであっても代わりの人を立てられる一定規模以上の組織であることが望ましいといえます。
会社の規模
発注側の企業規模とWEBサイト制作会社の企業規模がバランスしていることはひとつの目安です。
起業間もないベンチャーが一部上場のシステム開発会社に発注するのは金額的に合わないでしょう。
他方、数千ページの大規模WEBサイトをフリーランスの個人に依頼するのも無理があります。
お互いのニーズにマッチする企業規模を前提にします。
プロジェクト管理
比較的大規模のWEBサイトを制作する場合に重要になるのが「プロジェクト管理」です。
管理が杜撰であれば数々の無駄が生じ、納期にも悪影響を与えます。
これを防止するための様々なツールが開発されていますが、中でも関係者全員が同時にやり取りでき、ビジュアルでコミュニケーションできるようなアイテムは便利です。
このような仕組みを導入しているWEBサイト制作会社はトラブルが少ない傾向にあるので、安心できるでしょう。
納品物
「納品物」および「納品方法」は、WEBサイト制作会社によって異なるので確認が必要です。
「ソースコードが書かれたHTMLファイルなど一式」を納品されるケースが一般的ですが、それにもWEBサイト制作会社側がデータをサーバーにアップロードして納品とする形式と、データを記録した磁気メディアの現物を納品する形式があります。
WEB集客のスキル
WEBサイトはアクセスがなければ存在価値がありません。
閲覧者を増やしてこそ、初めてWEBサイト作成の効果が得られるのです。
アクセスを増やしてWEB上で収益を上げたいのであれば、その具体策を持ったWEBサイト制作会社に協力してもらうのが効果的です。
作って終わりではなく、集客スキルがあり、最後まで伴走してくれるWEBサイト制作会社は信頼できます。
WEBサイト制作会社への依頼準備
WEBサイト制作会社に依頼するときの準備を具体的に説明します。
WEBサイトの目的明確化
WEBサイト制作依頼の前段階として、まずすべきことは「WEBサイトの目的を明確にすること」です。
目的が曖昧だと、WEBサイトの完成形がイメージできず、依頼内容を具体化できません。
例えば、コーポレートサイトであれば、「会社の認知向上」などが目的になるでしょう。
いわばWEB上に置く名刺のような存在です。
ブランドサイトであればブランド価値の向上が主目的となり、サービスサイトでは申し込みの獲得、ECサイトでは商品の購入が主眼になります。
リクルートサイトであれば人材の獲得が目的に該当します。
作るWEBサイトでなにを実現したいのか。
まずは目的を固めます。
ターゲット設定
「誰に向けたWEBサイトなのか」を決めることも重要です。
ターゲットを明確にすることで、掲載すべき情報やデザインの方向性などが見えてきます。
具体的には「デモグラフィック」と「ペルソナ」の設定です。
デモグラフィックとは「年齢」「性別」「職業」「年収」「学歴」「世帯規模」「住所」など、その人の「属性」のこと。
ペルソナは「性格」「趣味」「趣向」「考え方」など、その人の「人柄」のことを指します。
これらを統合しながら、ターゲットを具体化し、コンテンツの内容を詰めていきます。
参考サイトのリストアップ
具体的な要件を提示するのと同時にベンチマークする参考サイトをリストアップするのも効果的です。
可視化できる具体的な目標があれば、よりイメージに近いWEBサイトを作ってもらえる可能性が高まるのです。
WEB上には、デザイン性に優れたWEBサイトを集めた「サイト集」がたくさんあるので、それらを参考にするといいでしょう。
ただし、完全な模倣は著作権法違反になります。
あくまで参考程度に留め、オリジナリティを加えていきましょう。
自社の強みの再確認
一生懸命にコンテンツを考えたはずなのに、いざ完成したWEBサイトを見たら、まったくメッセージが伝わっていなかった・・・
実はこんなトホホなWEBサイトが多いのです。
伝えたい内容は思った以上に伝わらないものです。
本当に伝えるべき内容はなにか。
換言すれば「自分たちの強み」と「魅力」はなにか。
これを徹底的に突き詰め、十分に煮詰めた上で、WEBサイト制作会社と掲載内容を検討してください。
そこまでやって、やっと伝えたい内容の半分くらいが伝わるとお考えください。
予算設定
初期は概算レベルでも構わないので、一応の予算を設定しておきましょう。
予算が未確定では、金額の基準が定まりません。
WEBサイト制作会社の提案が果たして高いのか。
それとも安いのか。
まったく判断ができないのです。
一応の基準は設けておきましょう。
納期
予算同様、納期の目安も必要です。
1か月後なのか、それとも1年後なのかによっては、WEBサイト制作会社の対応が変わってきます。
事前に公開日の期限を設定しておけば、そこから逆算してスケジュールを立てられます。
WEBサイト制作会社の選定基準
デザイン重視で選定する場合
WEBサイト制作会社の中にはデザインを強みにする会社があります。
そんな会社からの提案は魅力的に映りますが、ただ見た目がよいだけで選定してしまうのはNG。
更新が煩雑で使いづらい。
またSEOの要素がまったく顧みられていないケースもあります。
その結果、サイトは過疎化し、閲覧数はゼロなんて悲惨な結末も考えられます。
一方で、汎用的なデザインでもしっかりと設計され、使いやすくアクセスを集めやすいWEBサイトもあります。
確かにデザインは重要な要素ですが、それだけでWEBサイト制作会社を選定してしまうのは早計です。
本来の目的を完遂できるWEBサイトに仕上げてくれる会社を慎重に選ぶべきです。
システム重視で選定する場合
システム開発に長けているばかりに信頼した結果、デザインがイマイチという結末もよくあります。
見た目が悪いばかりに閲覧者の離脱が早く、目的を達成できないサイトになってしまえば、せっかくのシステムも生きてこないでしょう。
また最初から高度なシステムを用意してしまうのも考えものです。
運用後、まったく使わない機能があるなど、計画と運用は乖離があるもの。
あまりに壮大なシステム導入計画は失敗や無駄の元になりかねないのです。
コンペ実施の必要性
上司の承認を得る意味でもコンペを実施せざるを得ない場合もあると思いますが、ここにもメリットとデメリットがあります。
コンペ実施のメリット
コンペのメリットは、複数業者から同時に提案を受けて公平に評価できること。
また、複数の関係者に出席してもらえば全員の総意で発注先を選ぶことができます。
それにより、社内でのフィードバックの手間も省けるので担当者は負荷が軽減できるでしょう。
さらに、WEBサイト制作会社のプレゼン能力から実力が測りやすく、発注の失敗確率を減らすことができます。
発注の際の主な不安要素は「適正な価格」や「選択肢の不足」などですが、これを一掃できるのが、コンペの利点なのです。
コンペ実施のデメリット
「RFP(提案依頼書)の準備の手間」「スケジュール調整」「コンペ開催の準備」などがデメリットになりますが、これらを集約すると結局は「コスト」になります。
多くの社員を拘束し、議論を重ねるのは見えないコストの塊です。
さらに制作会社側にとってもモチベーションが下がる要因となります。
コンペの準備に手間がかかるのに不採用となれば多くの無駄が発生するので、初めから本気で取り組まない可能性すらあるのです。
WEBサイト制作会社の選び方のまとめ
WEBサイト制作会社の選び方をご紹介してきました。
各項目におけるチェックポイントは下記の通りです。
準備状況のチェック
- 「目的」「ターゲット」「納期」「予算」は決めましたか?
- 運用方針を決めましたか?
- RFPは作成しましたか?
担当者との相性チェック
- 担当者に経験や実績はありますか?
- レベルに合わせた丁寧な説明がありましたか?
- 人間性は信頼できますか?
WEBサイト制作会社の得意分野チェック
- 制作会社に得意分野はありますか?
- 制作会社のWEBサイトに強みが明記されていますか?
- 制作会社の得意分野と目的はマッチしていますか?
WEBサイト制作会社の実績チェック
- 制作会社のWEBサイトは魅力的ですか?
- 同じ業界の実績はありますか?
見積もり・提案チェック
- 想定通りの予算や納期になっていますか?
- 目的に合った提案内容になっていますか?
- 不明瞭な項目・料金はないですか?
まとめ
WEBサイト制作の発注には多くのチェックポイントがあります。
正しい業者選びは一筋縄ではいきません。
業者選びの失敗により、何百万円が無駄になる可能性もあるので、慎重な判断が求められます。
優良なWEBサイト制作会社を選定し、プロジェクトを成功に導いてください。