デジタル社会最大のリスクのひとつはウイルス感染です。
サイトが乗っ取られ、高額の身代金を要求される事例が後を絶ちません。
また、顧客情報を含む情報漏えいがあれば、企業は徹底的に責任を追求されます。
中小・ベンチャー企業であれば、これだけで経営が傾いてしまうかもしれません。
そこで重要になるのがウイルス対策ソフトです。
多少の投資は必要になりますが、重大な経営リスクが回避できるなら安いものですが、ウイルス対策ソフトも玉石混交なので、選定が非常に重要になります。
ネット上の脅威は日々進化しており、イタチごっこが続きます。
最新のセキュリティ状態を維持し、ウイルス感染や個人情報漏洩などのリスクを防止してください。
ウイルス対策ソフト選定時に考慮すべきポイントを詳細に解説し、具体的な選定基準を提示します。
ウイルス対策ソフトとは
ウイルス対策ソフトとは、パソコンやスマートフォンなどのデジタルデバイスをウイルスやマルウェア(悪意のあるソフトウェア)から保護するためのソフトウェアです。
デバイスに侵入する悪意のあるコードや不正アクセスを検知・削除し、ユーザーの保有情報やシステムを守ります。
主な機能は以下の通りです。
リアルタイム保護
ウェブサイトのアクセス時やファイルのダウンロードやインストールの際に、ウイルスやマルウェアの検出・防止を行います。
ウイルススキャン
定期的または手動で、デバイス内のすべてのファイルやプログラムをスキャンし、感染の有無をチェックします。
マルウェア対策
ウイルス以外にも、スパイウェア、トロイの木馬、ランサムウェアなど多様な脅威に対抗します。
ファイアウォール機能
外部からの不正アクセスを防ぎ、ネットワーク経由での攻撃を防ぎます。
フィッシング詐欺対策
不正なウェブサイトや偽のメールによる個人情報の盗難を防止します。
また、近年のウイルス対策ソフトには、データ暗号化やVPN(仮想プライベートネットワーク)機能、パスワード管理機能など、より広範囲のセキュリティ保護が提供されるようになっています。
ウイルス対策ソフトの必要性
ウイルスやマルウェアの脅威は年々巧妙化し増加傾向にあります。
近年ではフィッシング詐欺やランサムウェアなど、企業に深刻な被害をもたらすサイバー攻撃が頻発しています。
ランサムウェアに乗っ取られ、個人情報を抜き取られれば、企業の信用は失墜します。
ウイルス対策ソフトはその初期防御ラインとして機能します。
セキュリティの重要性を理解し、適切なウイルス対策ソフトを選べれば、安全なインターネット環境が保証されるでしょう。
ウイルス対策ソフト選びのポイント
ウイルス検出力
ウイルス検出力は最重要要素です。
ウイルス検出能力は、第三者機関が実施する評価によって数値化されています。
例えば、「AV-TEST」や「AV-Comparatives」などの信頼できる機関が定期的にテストを行い、ウイルス対策ソフトの性能を比較しています。
100%近い検出率を持つソフトは、既知のウイルスはもちろん、未知の脅威からもデバイスを守れるでしょう。
対応OSとデバイス
多くのウイルス対策ソフトは、Windows、Mac、Android、iOSなど、複数のOSに対応していますが、製品によっては対応OSを限定している場合もあるので、汎用性の確認が必要です。
また、複数台のデバイスを保護する必要がある場合は、マルチデバイス対応ソフトの選択が推奨されます。
動作
動作が軽いウイルス対策ソフトは、デバイスの性能に与える影響が少なく、日常の業務を妨げません。
低スペックのPCやモバイル端末では、重くならないソフトが快適な環境の維持につながります。
ウイルススキャンがバックグラウンドで稼働する際の作業速度を事前に確認しておきます。
価格とコスパ
一般的にウイルス対策ソフトには無料版と有料版があります。
無料版でも基本的な保護機能は提供されますが、それだけでは不十分なケースが多いでしょう。
有料版は、ランサムウェア対策、詐欺防止機能、自動更新など、より高度なセキュリティ機能やサポートが充実しています。
費用対効果を考え、ニーズに最適なプランを選びます。
付加機能
現代のウイルス対策ソフトには、基本的なウイルス検出機能以外にも、ファイアウォール、スパムフィルター、ペアレンタルコントロール、VPN、データのバックアップ機能など、さまざまな付加機能が搭載されています。
リモートワークやオンラインショッピングが増加する中で、セキュリティ強化や個人情報保護に特化した機能を重視する傾向が見られます。
サポート体制
初心者にとっては設定や操作に関する不安が生じやすので、サポート体制も大切です。
相手を不安にさせ、パニックの中で金銭を要求してくるなど、ウイルスはどんどん巧妙化しているので、万が一のトラブルにも迅速に対応してもらえる体制があれば心強いでしょう。
24時間365日サポートや電話・チャットでのリアルタイムの対応が可能なサービスであれば安心です。
おすすめのウイルス対策ソフト
トレンドマイクロ ウイルスバスター クラウド
ウイルスバスターは、国内市場で高いシェアを誇るウイルス対策ソフトです。
AI技術を活用した多層防御により、最新の脅威にも対応可能です。
1ライセンスでPCやスマートフォンなど最大3台まで利用できる点が魅力です。
ESET NOD32
ESETは、動作の軽さが際立つソフトで、低スペックのPCでも問題なく稼働します。
また、スキャン中でもデバイスの動作に負担をかけず、快適に使用できます。
マルチOS対応で、Windows、Mac、Androidなど幅広いデバイスを保護できます。
ノートン 360
ノートンは、ウイルス対策だけでなく、VPNやクラウドバックアップなどの付加機能が充実しており、特にプライバシー保護や個人情報の管理に優れています。
さらに、パスワード管理機能があり、セキュリティをより強固にすることができます。
ウイルス対策ソフト導入時の注意点
ウイルス対策ソフトを選ぶ際には、以下の点にも注意が必要です。
互換性
OSのバージョンや他のセキュリティソフトとの互換性を確認します。
定期更新
ソフトが常に最新のウイルス定義に基づいて動作しているかを確認します。
不要機能の無効化
必要のない機能がデバイスの動作を重くする場合があるため、不要な機能は無効化することが推奨されます。
結論
ウイルス対策ソフトの選定は、デバイスのセキュリティを保つために不可欠です。
自分の利用環境に合ったソフトを選び、適切な設定やメンテナンスを行うことで、快適かつ安全なインターネットライフを実現できます。