インターネットの普及で起業や副業が容易になったため、比較的小規模な事業体が増えてきました。
一方で、スケジュール調整、請求書の発行や入金確認など、バックオフィス系の仕事もしなければいけなくなるため、小規模事業者は予想以上にバタバタして、雑務に忙殺されてしまう現実がありました。
そこで注目されてきたのが「オンライン秘書サービス」です。
オンライン秘書は、小規模事業主や個人のバックオフィス業務を効率化するためのサービスとして急成長している業界です。
結婚や出産で大手企業を退職した優秀な女性なども登録しているため、簡単な指示出しだけで十分に動いてくれると評判になっています。
オンライン秘書サービスの概要、メリット、選び方、そして具体的なおすすめサービスについて解説します。
オンライン秘書とは？
オンライン秘書は、スケジュール管理、データ入力、経理など、さまざまなバックオフィス業務をオンラインでサポートする専門サービスです。
「オンラインアシスタント」「事務代行」とも呼ばれます。
メールやチャットツールなどを使ったインターネット経由での指示出しや情報共有で、すべてお任せで雑務をこなしてくれるのです。
個人事業主や中小企業がコストを抑えながら業務効率を向上させる手段として便利に利用されています。
主な業務内容
スケジュール管理
クライアントの会議やタスクの予定を整理し、リマインドをしてくれます。
文字通り、秘書を雇っている感覚で雑務を一手に引き受けてくれます。
メール対応
ビジネスメールの整理・返信代行をしてくれます。
外出が多い場合などはとても重宝するでしょう。
データ入力や資料作成
エクセルやパワーポイントを使用したデータ入力やレポート作成をしてくれます。
事務作業が苦手な方には強い味方になってくれます。
SNS運用サポート
面倒になり、ついついサボってしまうソーシャルメディアの投稿スケジュール管理や運営支援を代行してくれます。
マーケティング支援
市場調査や競合調査など、マーケティングに必要な情報の収集作業を請け負ってくれます。
営業リスト作成や商談調整
営業に必要となるリスト作成、アポ取りやスケジュール調整などを代行してくれます。
オンライン秘書のメリット
コア業務に集中できる
雑務をオンライン秘書に委託すれば、重要な業務にリソースを集中できます。
必要な業務を必要な期間だけ、専門知識や経験豊富な人材に依頼できるため、人を雇うほどの規模ではない業務の外注に最適です。
人件費の削減
社員雇用と比べ、福利厚生や採用・教育コストが不要になり、PC環境やオフィス設備、また交通費などのコストも軽減できます。
また繁忙期限定などのスポット契約も可能なため、人員計画に柔軟性を持たせられます。
退職リスク回避
直接雇用の場合、さまざまな要因での退職リスクがあり、その穴埋めには、膨大な時間と予算が必要になります。
オンライン秘書はチームで業務に取り組んでいるため、予備の人員が確保されており、安定した業務運営が可能になります。
対応範囲の広さ
本来の秘書業務に加え、経理、総務、法務、人事などのバックオフィスだけにとどまらず、一般事務、さらにSNS運用や資料作成など、専門性の高い業務にも対応してくれます。
オンライン秘書利用に適した企業
スタートアップや中小企業
秘書やバックオフィスの人材を直接雇用できない規模のスタートアップや中小・ベンチャー企業の場合、人件費を抑えながら効率的に業務を進めるためにオンライン秘書は有効な選択肢になります。
個人事業主やフリーランス
副業を含め、個人で活動する場合、問題になるのが事務作業です。
この面倒な事務作業を完全に外注化できれば、全体の業務効率は向上するでしょう。
特に、業務量の変動に応じた柔軟なサポートが必要な場合に有効です。
大企業
大企業といえども余剰人員を抱える余裕はないので、特定のプロジェクトや部署で一時的に人手が必要に場合があります。
マルチに活躍できる万能型のオンライン秘書であれば、社内の人材を使うより便利だと大企業での導入も進んでいます。
オンライン秘書の選び方
オンライン秘書サービスを選ぶ際は、以下のポイントを重視しましょう。
業務内容の確認
オンライン秘書の業務範囲は広範に及びます。
依頼したい内容がサービス対応範囲に含まれているかをチェックすると同時に、秘書のスキルやノウハウも確認しておきます
料金体系の透明性
業務内容や秘書のレベルによって時給が異なるため、時間単価やプラン内容を比較し、コストパフォーマンスを確認します。
契約期間の縛りがあるサービス、ないサービスがあるため、総額を確認しておく必要もあるでしょう。
セキュリティ対策
機密情報を扱うため、サービスのセキュリティ体制を必ず確認します。
秘密情報保持契約の締結はもちろん、各種アカウントの管理方法、パスワードの運用方法や印刷文書の破棄ルールなども合意しておく必要があります。
トライアル利用
トライアル期間があるオンライン秘書サービスは、実際の使い勝手や秘書のレベルが確認できるので失敗する確率を低くできます。
おすすめオンライン秘書サービス
評判が高いオンライン秘書サービスをご紹介します。
HELP YOU
特徴
採用率1%の精鋭チームが対応。総務省の「テレワーク先駆者百選」にも選定。
対応業務
経理、営業サポート、マーケティングなど多岐にわたる。
株式会社ニット
フジ子さん
特徴
低コストで利用可能。2時間の無料トライアル付き。
対応業務
経理、Webサイト運営、事務全般。
オンラインアシスタントサービス「フジ子さん」のサービス運営
CASTER BIZ
特徴
高いカスタマイズ性と柔軟性。余った時間は次月へ繰り越し可能。
対応業務
オフライン業務にも対応可能な点がユニーク。
Remobaアシスタント
特徴
大手企業からも支持される高品質の業務サポート。
料金プラン
6か月契約で月105,600円から。
株式会社Ｅｎｉｇｏｌ
Famm
特徴
業界最安値のオンライン秘書。特にクリエイティブ業務に強み。
料金プラン
月額40,000円からの1ヶ月お試しプランあり。
株式会社ＴＩＭＥＲＳ
スマートフォンアプリの企画・開発・運用
注意点とデメリット
コミュニケーション
完全リモートのため、業務指示や進行状況の共有に工夫が必要になります。
また、ツールの使用方法や業務指示の明確化が必要となるため、初期設定には手間がかかる場合もあります。
オフライン業務の対応不可
オンライン秘書は主にオンライン上での業務に特化しているため、オフライン業務や直接のやり取りが必要な場合には対応が難しいことがあります。
まとめ
オンライン秘書は、企業や個人事業主が業務効率を高め、コストを抑えながら多様な業務を委託できる優れた選択肢です。
オンライン秘書を選ぶポイント
ニーズの明確化
業務内容や依頼したいタスクを明確にして、サービスの提供内容が適合しているか確認しましょう。
コストとプランの比較
時間単価や月額料金だけでなく、トライアルや柔軟な契約オプションも検討してください。
セキュリティ対策
個人情報や機密データを扱う場合、セキュリティ体制が整ったサービスを選ぶことが重要です。
おすすめの活用シーン
- スタートアップ企業でのバックオフィスの簡略化
- 中小企業の一時的な業務量増加への対応
- フリーランスの効率的な時間管理と雑務削減
最後に
オンライン秘書を導入することで、あなたの時間を本当に必要な業務に集中させることができます。
ぜひ各サービスを比較検討し、最適な選択肢を見つけて、より充実したビジネスライフを実現してください。
