インスタグラムのフォロワーを増やす方法|SNSのビジネス利用

老若男女を問わず、誰もが気軽に情報発信できるツールとして定着しているのが、SNS(Social Networking Service)です。

中でも、テキストを読む必要がなく、ビジュアルで訴求でき、直感的に情報が伝わる便利さから人気を集めているのが、インスタグラムです。

一部の著名人やインフルエンサーは数百万人単位でフォロワーを獲得し、社会に影響力を持つ、ひとつのメディアになっていますが、一般人や企業がフォロワーを集めるのは、案外大変です。

工夫を凝らした画像や映像を投稿しても、まったくフォロワーは増えないのが現実です。

しかし、フォロワー集めに成功している企業も多くあります。

インスタグラムでフォロワー増加は、企業のブランド力向上、販売促進、情報発信力の強化に直結します。

SNS運用の巧拙が売上や採用の成功を左右するまでになっています。

無料で使えるSNS運用が成功すれば、広告費を大幅に削減できるでしょう。

正しい方法を継続すれば、必ずフォロワーは増えます。

以下に、効果的な方法を詳しく解説します。

プロアカウントへの切り替え

インスタグラムには一般ユーザー向けの「個人アカウント」と、企業や著名人向けの「プロアカウント」の2種類があります。

プロアカウントは「ビジネスアカウント」「クリエイターアカウント」に分別できます。

ビジネス仕様のビジネスアカウントは、店舗や小売業者などを含む、法人が登録できるため、集客やブランディングにも活用できます。

ビジネスアカウントに切り替えると、以下機能が利用可能になります。

インサイトの活用

インサイトは個人アカウントにはない、プロアカウントならではの機能であり、プロアカウントを使う最大のメリットです。

リーチしたアカウント数、投稿コンテンツへの「いいね」や「コメント」などのインタラクション数など、アカウント全体に関する数値を把握できます。

フォロワーの属性や投稿のパフォーマンスを分析し、効果的な投稿戦略を立てられます。

ショッピング機能

投稿された画像からECサイトにアクセスし、そのまま商品購入できる機能です。

ECサイト運営者にとっては、重要なリード獲得になるでしょう。

投稿から直接商品ページに誘導でき、購買意欲の高いユーザーをフォロワーとして獲得しやすくなります。

広告配信

クリエイターアカウント限定ですが、クリエイターが作成した投稿を企業が広告として使用できる機能があります。

ターゲット層に向けた広告を配信し、認知度を高めることが可能です。

プロフィールの充実

訪問者が最初に目にするのがプロフィールです。

プロフィールの内容次第で、訪問者にサービスやブランドの第一印象をよくすることができ、フォローしてくれる確率を高められ、ECサイトや公式サイト、他のSNSなど外部サイトにアクセスしてくれる確率を向上できます。

プロフィール作成時には、以下の点を工夫しましょう。

プロフィール画像

企業やブランドの特徴を的確に表現する画像を設定します。

ロゴマークや担当者の顔写真などがあると親近感を持たれやすくなります。

自己紹介文

プロフィールに記載できる文字数は全角・半角問わず、150文字以内の制限があるため、簡潔で魅力的な文章を心掛け、企業やブランドの特徴や価値を伝えます。

投稿の方針や内容を完結に記載することも多いです。

@や#をつけて記載すると、タップしてユーザーネームやハッシュタグに遷移できるリンクとして表示できます。

リンクの活用

ウェブサイトや他のSNSへのリンクを設定し、情報の幅を広げます。

リンクは最大5つまで設定可能です。

適切なハッシュタグの使用

投稿内容に関連するハッシュタグの有効活用で、興味を持つユーザーの目に留まりやすくなる効果が得られます。

インスタグラムの「ハッシュタグ検索」には「完全一致の検索結果のみが表示される」「通常のテキストにハッシュタグと同じ単語が使われていても検索対象外となる」「複数のハッシュタグを同時に検索することはできない」という特徴があります。

投稿に最適なハッシュタグを見つけ出すには、自動生成ツールや検索ツールを活用もおすすめです。

関連性の高いハッシュタグ

投稿内容とかけ離れたハッシュタグをつけてもユーザーは反応してくれません。

あくまで投稿に直結するキーワードを選びます。

人気のハッシュタグ

誰も注目していないハッシュタグを使用しても、あまり意味はありません。

多くのユーザーが検索・使用しているハッシュタグを活用し、効率的に閲覧者を増やします。

ニッチなハッシュタグ

特定のコミュニティに特化したニッチなハッシュタグを見つけ、差別化を図ります。

投稿内容のクオリティ

雑多な投稿はブランディングを阻害し、フォロワー増加の足かせになります。

統一感があり、高品質な投稿内容でアカウント全体の魅力を高めます。

ビジュアルの一貫性

投稿ポリシー、画像や映像の方向性、フィルターや色調を統一し、ブランドの世界観を表現します。

投稿スケジュール

毎日投稿や2~3日に1回投稿など、投稿サイクルをルーティン化すると、閲覧者の共感を得られやすくなります。

また、ユーザーの活動が活発な時間帯での投稿で、エンゲージメントを高めます。

質の高いコンテンツ

いかにも適当で片手間感がある低品質な投稿は閲覧者の離脱を促進してしまいます。

画像にテキスト情報を加えたり、映像に音楽を付けるなど、ユーザーにとって有益で興味深い情報を提供し、保存やシェアを促します。

フォロワーとの積極的なコミュニケーション

SNS最大の魅力はフォロワーとのインタラクティブ性です。

フォロワーとの交流は、信頼関係を築く上で重要で、ロイヤリティの高い顧客への第一歩になります。

コメントへの返信

フォロワーからのコメントに丁寧に応答し、双方向のコミュニケーションを促進します。

返信により、他の投稿にもコメントしてもらいやすくなり、返信を見た他のユーザーからもコメントをもらいやすくなります。

フォロワーの投稿へのリアクション

SNS投稿の裏には「承認欲求」があります。

いいねやコメントで「見てますよ」という気持ちを表明し、相手の承認欲求を満たしてあげ、フォロワーとの関係を深めます。

ユーザー生成コンテンツ(UGC)の活用

フォロワーが作成したコンテンツをシェアして、コミュニティの一体感を醸成します。

ストーリーとリールの活用

インスタグラムには通常のフィード投稿以外にも、ストーリーとリールという投稿方法があります。

ストーリーとは、通常の投稿(タイムライン)とは別枠で投稿できる機能で、スライドショーのように写真やショート動画をシェアできます。

1ストーリーあたりの長さは最大60秒までで、選択した写真や動画を盛れる加工・編集機能が豊富に用意されているので、自由度の高い投稿が作れます。

24時間で自動的に消えるので、気軽に投稿できます。

リールとは、15~90秒の短い動画を制作・投稿・視聴できる機能です。

ストーリーに似た機能ですが、表示期間、動画の長さ、表示ユーザー、足跡機能などに若干の違いがあります。

リールは、スマホで撮影した動画に音楽やエフェクトを追加したり、既存の写真や動画を組み合わたりと柔軟な編集ができます。

投稿動画はフィード、おすすめ投稿が一覧表示される「発見タブ」などにも公開されるため、ユーザーの注目を集めやすく、マーケティングの手段としても有効です。

多様なコンテンツ形式を活用して、ユーザーエンゲージメントを向上させます。

ストーリー

日本では、アクティブユーザーの約70%がストーリーズを利用しており、フィード投稿よりも見られているといわれています。

日常的な内容や期間限定の情報を発信し、フォロワーとの距離を縮めます。

リール

リールはフォロワー以外にも表示されるため、自社を知らない潜在層ユーザーにもリーチできる可能性があります。

短尺動画を投稿し、エンターテインメント性や情報価値の高いコンテンツで新規ユーザーの関心を引きます。

インフルエンサーとのコラボレーション

影響力のあるユーザーとの協力は、新規フォロワー獲得に効果的です。

インフルエンサーを束ねている広告代理店もあるので、有料で情報を拡散する手段のひとつになるでしょう。

共同投稿

インフルエンサーと共同でコンテンツを作成し、相互のフォロワーにリーチします。

インフルエンサーの信用を活用できる上に、ターゲット層が明確なので、リーチが容易です。

視覚的コンテンツによる高い広告効果に加え、UGC(ユーザー生成コンテンツ)活用によるブランドイメージ向上が期待できます。

特に女性用の通販などは相性がいいでしょう。

レビューや紹介

商品やサービスをインフルエンサーに紹介してもらい、信頼性と認知度を高めます。

現代は、マスメディアによる情報ではなく、影響力のある個人が発する情報にこそ価値を見出す傾向にあります。

SNSの世界での発信力は予想を超える爆発力があります。

位置情報の活用

インスタグラムには、投稿やプロフィールと位置情報を紐づけられる位置情報機能があります。

投稿に位置情報を付与すると、インスタグラムマップ上の位置情報詳細で投稿が表示されます。

投稿に位置情報を追加し、特定の地域に関心のあるユーザーの目に留まりやすくします。

最近はグーグルの検索を使わず、インスタグラムから情報を得る若い世代が多くなっています。

特に店舗ビジネスに有効な施策で、食べログの代わりにインスタグラムの位置情報から集客する飲食店も増えているようです。

店舗やイベントの場所

実店舗や開催地の情報を付加し、地域密着型のフォロワーを獲得します。

位置情報を登録すれば、実際に訪れたユーザーが投稿をしてくれるかもしれません。

その投稿に表示されている位置情報をもとに、さらに他のユーザーが投稿した口コミなどを検索できるため、他のユーザーから見つけてもらいやすくなるのです。

旅行先や観光地

訪れた場所の情報を共有し、同じ興味を持つユーザーとの接点を増やします。

定期的な分析と戦略の見直し

定期的にアカウントのパフォーマンスを分析し、戦略を最適化することが重要です。

有料の分析ツールも多くあるので、有効活用するといいでしょう。

インサイトデータの活用

フォロワー数、フォロワーの年齢層、性別、居住地域、投稿の閲覧数、ハッシュタグ、エンゲージメント率を確認し、フォロワーに最も響くコンテンツを特定します。

また、インプレッション、クリック数、CV数、投稿保存数も重要なKPIになります。

投稿のテストと最適化

異なる内容、形式、投稿時間帯を試し、効果的な投稿スタイルを見つけます。

具体的には、反応率のよい時間、曜日、季節などを把握した上で、投稿を最大化していくための方法をテストしていきます。

競合アカウントの分析

同じジャンルの人気アカウントを調査し、成功している要素を参考にします。

競合他社のアカウントをベンチマークし、自社アカウントと比較して、フォロワーの増減、ハッシュタグのつけ方、投稿時間の分析などを把握します。

有料広告を活用する

インスタグラム広告は、特定のターゲット層にリーチする強力な手段です。

フィード投稿やストーリーに出稿できます。

精度の高いターゲティングが可能で、リーチが難しい若年女性層が多く、企業アカウントと親和性が高く、低予算で始められるメリットがあります。

適切に活用すれば、比較的安価にフォロワーを増加できるでしょう。

ターゲティングオプション

性別、年齢、地域、興味などで広告の対象を絞り込みますが、最初から配信ターゲットを​細かく​絞りすぎると、​配信先が​少なくなり、​成果が出づらくなります。

魅力的なクリエイティブ

人の​心を​動かすインパクトの​ある​ビジュアルが​必須です。

視覚的にインパクトのある画像や動画を使用して、スクロールを止める広告を作成します。

広告の目的設定

フォロワー増加、ウェブサイト訪問、コンバージョンなど、目的に応じたキャンペーンを実行します。

その際は、漠然とした目的ではなく、「購入率​10%増」​「資料請求数​前月比30%アップ」など、​具体的な​目標を​設定します。

効果測定

広告運用後のインサイトを確認し、改善を重ねます。

細かな調整を繰り返し、確実な成果を出せるようにします。

コンテストやプレゼントキャンペーン

コンテストやプレゼント企画の実施は、フォロワー増加の効果的な戦略になります。

ビジュアルで訴求できるため、様々な商品・サービス・企業のブランディングにつながります。

中でも化粧品、食品、旅行など、ビジュアル訴求と相性のよい商品・サービスには効果があります。

ただし、コミュニティガイドライン違反にならないよう注意が必要です。

条件を設定する

「フォローして、投稿をシェアし、指定のハッシュタグをつけて応募」「いいねとコメントしてくれた方の投稿をリポストします」のように、フォロワー増加につながる行動を促します。

魅力的な景品

フォロワーにとって価値があり、アカウントのテーマに関連する景品を選びます。

キャンペーンの告知

ストーリーやリールだけではなく、広告なども活用してキャンペーンを広く告知します。

また、ホームページや他のSNSも活用し、情報を拡散させます。

外部のプラットフォームと連携する

他のSNSやウェブサイトを活用して、インスタグラムアカウントへの流入を増やしましょう。

クロスプロモーション

YouTube、X(旧Twitter)、Facebook、TikTok、LINEビジネスなどでインスタグラムの投稿を紹介します。

特にX(旧Twitter)は情報拡散に優れているので、有効活用します。

メールマガジン

定期的に送るメルマガにインスタグラムアカウントへのリンクを挿入します。

これまでインスタグラムアカウントの存在を知らなかった顧客を誘導できるかもしれません。

ブログやウェブサイトへの埋め込み

ブログ記事や商品ページにインスタグラム投稿を埋め込み、アクセスを誘導します。

長期的な視点でフォロワーを増やす

フォロワー増加は一朝一夕でできるものではありません。

短期間で急激にフォロワーを増やしても、すぐにフォローを解除されてしまっては無意味で、むしろ逆ブランディングになってしまうでしょう。

短期間の増加だけでなく、フォロワーとの信頼関係を構築を主眼にしましょう。

ビジネスでの活用のためにも継続的な成長を目指します。

価値の提供

フォロワーに有益な情報やエンターテイメントを提供し、アカウントへの関心を維持します。

商品のプレゼントや割引クーポンの発行などがあれば、ユーザーを繋ぎ止められるでしょう。

コミュニティの形成

コメントやダイレクトメッセージを通じてフォロワーとの関係を深め、ブランドに対するロイヤルティを高めます。

機械的なやり取りではなく、体温を感じられるようなコミュニケーションが必要になります。

定期的な戦略見直し

定期的に目標を確認し、新たなトレンドや技術に適応します。

まとめ

インスタグラムのフォロワー増加には、地道な努力と戦略的な取り組みが必要です。

ただ単にフォロワー数を追求するのではなく、自社の価値観やブランドに合ったユーザーとのつながりを主眼にします。

それには、質の高いコンテンツを継続的に発信し、エンゲージメントを高めること。

また、ユーザーとの交流を通じて信頼関係を築き、長期的に支持されるアカウントを育てていきます。

最初から完璧である必要はありません。

トライアンドエラーで試行錯誤を繰り返し、成長を楽しむことがフォロワーを増やすための第一歩です。

継続的な努力と少しの忍耐が、目標を達成するポイントです。

インスタグラムは、自社の世界観を表現し、多くのユーザーとつながるための素晴らしいプラットフォームです。

フォロワーを増やす過程で、ぜひ楽しむことを忘れないでください。