金融業,保険業の概要と特色、代表的企業や市場規模

銀行、貸金業、クレジットカード、証券会社を含む金融業、生保と損保を含む保険業は、経済活動を支える基盤として機能してます。

預金管理以外にも、資金調達や運用、リスク管理を中心とするサービスを提供し、企業活動を下支えしています。

特に銀行は企業や個人にお金という血液を送り込む心臓のような存在といえ、彼らなくしては経済活動は成り立たないといってもいいくらい重要な役割を果たしています。

  1. 金融業,保険業の特色
    1. 金融業の特色
    2. 保険業の特色
  2. 産業分類における金融業,保険業
    1. 中分類 62  銀行業
    2. 中分類 63  協同組織金融業
    3. 中分類 64  貸金業,クレジットカード業等非預金信用機関
    4. 中分類 65  金融商品取引業,商品先物取引業
    5. 中分類 66  補助的金融業等
    6. 中分類 67  保険業(保険媒介代理業,保険サービス業を含む)
  3. 金融業,保険業を代表する企業
    1. 金融業を代表する企業
      1. 三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)
      2. みずほフィナンシャルグループ
      3. 日本政策金融公庫
      4. りそなホールディングス
      5. 三井住友フィナンシャルグループ
      6. ほくほくフィナンシャルグループ
      7. セブン銀行
    2. 保険業を代表する企業
      1. 日本生命保険
      2. 第一生命ホールディングス
      3. 東京海上日動火災保険
      4. 三井住友海上火災保険
      5. SOMPOホールディングス
      6. ライフネット生命保険
      7. かんぽ生命保険
  4. 金融業,保険業の規模
    1. 金融業の規模
    2. 保険業の規模
  5. 金融業と保険業の今後の展望
    1. デジタル化とフィンテックの進化
      1. フィンテック(FinTech)の進展
      2. AIとデータ活用
      3. ブロックチェーン技術の採用
    2. 保険業におけるデジタル化
      1. インシュアテック(InsurTech)の台頭
      2. モバイルアプリの普及
      3. IoTの利用
    3. 高齢化社会における新たな課題
      1. 高齢者向け金融サービス
      2. 高齢化に対応した保険商品
    4. 技術進化に伴う新たな課題
      1. サイバーセキュリティの強化
      2. デジタル格差の是正
  6. まとめ

金融業,保険業の特色

金融業の特色

金融業は資金の調達・運用に関わるサービスを提供しており、最大の特徴は資金の流動性確保で経済の安定と成長に寄与する点です。

銀行業は、預金の受け入れや融資、送金サービスが主な業務で、証券業では株式や債券の取引の仲介、資産運用が行われます。

近年では、デジタル化やフィンテック(金融テクノロジー)の進展により、金融業のサービスは様変わりしています。

モバイルバンキングやキャッシュレス決済が一般化し、利用者は場所や時間に縛られることなく、金融サービスを利用できるようになったため、現金を持たない若い世代も増えています。

金融業は従来の信頼性に加え、利便性にも対応し、より効率的な形へと進化しています。

保険業の特色

保険業は、事故、災害、病気といった予測不可能なリスクの分散と平準化を行い、企業や個人を守る役割を持ちます。

生命保険は万が一の事態に備えた経済的な保障を提供し、損害保険は火災や交通事故などによる損害を補償します。

多くの契約者から保険料を集め、特定の契約者が被る経済的損失を補償する信頼性が必要な仕事ですが、ビッグモーターのような不正も多く、その信頼性が揺らぐ場面もあります。

産業分類における金融業,保険業

日本標準産業分類において、金融業と保険業は「大分類 J」に分類されます。

中分類 62  銀行業

  • 620  管理,補助的経済活動を行う事業所(62銀行業)
    • 6200  主として管理事務を行う本社等
    • 6209  その他の管理,補助的経済活動を行う事業所
  • 621  中央銀行
    • 6211  中央銀行
  • 622  銀行(中央銀行を除く)
    • 6221  普通銀行
    • 6222  郵便貯金銀行
    • 6223  信託銀行
    • 6229  その他の銀行

中分類 63  協同組織金融業

  • 630  管理,補助的経済活動を行う事業所(63協同組織金融業)
    • 6300  主として管理事務を行う本社等
    • 6309  その他の管理,補助的経済活動を行う事業所
  • 631  中小企業等金融業
    • 6311  信用金庫・同連合会
    • 6312  信用協同組合・同連合会
    • 6313  商工組合中央金庫
    • 6314  労働金庫・同連合会
  • 632  農林水産金融業
    • 6321  農林中央金庫
    • 6322  信用農業協同組合連合会
    • 6323  信用漁業協同組合連合会,信用水産加工業協同組合連合会
    • 6324  農業協同組合
    • 6325  漁業協同組合,水産加工業協同組合

中分類 64  貸金業,クレジットカード業等非預金信用機関

  • 640  管理,補助的経済活動を行う事業所(64貸金業,クレジットカード業等非預金信用機関)
    • 6400  主として管理事務を行う本社等
    • 6409  その他の管理,補助的経済活動を行う事業所
  • 641  貸金業
    • 6411  消費者向け貸金業
    • 6412  事業者向け貸金業
  • 642  質屋
    • 6421  質屋
  • 643  クレジットカード業,割賦金融業
    • 6431  クレジットカード業
    • 6432  割賦金融業
  • 649  その他の非預金信用機関
    • 6491  政府関係金融機関
    • 6492  住宅専門金融業
    • 6493  証券金融業
    • 6499  他に分類されない非預金信用機関

中分類 65  金融商品取引業,商品先物取引業

  • 650  管理,補助的経済活動を行う事業所(65金融商品取引業,商品先物取引業)
    • 6500  主として管理事務を行う本社等
    • 6509  その他の管理,補助的経済活動を行う事業所
  • 651  金融商品取引業
    • 6511  金融商品取引業(投資助言・代理業・運用業,補助的金融商品取引業を除く)
    • 6512  投資助言・代理業
    • 6513  投資運用業
    • 6514  補助的金融商品取引業
  • 652  商品先物取引業,商品投資顧問業
    • 6521  商品先物取引業
    • 6522  商品投資顧問業
    • 6529  その他の商品先物取引業,商品投資顧問業

中分類 66  補助的金融業等

  • 660  管理,補助的経済活動を行う事業所(66補助的金融業等)
    • 6600  主として管理事務を行う本社等
    • 6609  その他の管理,補助的経済活動を行う事業所
  • 661  補助的金融業,金融附帯業
    • 6611  短資業
    • 6612  手形交換所
    • 6613  両替業
    • 6614  信用保証機関
    • 6615  信用保証再保険機関
    • 6616  預・貯金等保険機関
    • 6617  金融商品取引所
    • 6618  商品取引所
    • 6619  その他の補助的金融業,金融附帯業
  • 662  信託業
    • 6621  運用型信託業
    • 6622  管理型信託業
  • 663  金融代理業
    • 6631  金融商品仲介業
    • 6632  信託契約代理業
    • 6639  その他の金融代理業

中分類 67  保険業(保険媒介代理業,保険サービス業を含む)

  • 670  管理,補助的経済活動を行う事業所(67保険業)
    • 6700  主として管理事務を行う本社等
    • 6709  その他の管理,補助的経済活動を行う事業所
  • 671  生命保険業
    • 6711  生命保険業(郵便保険業,生命保険再保険業を除く)
    • 6712  郵便保険業
    • 6713  生命保険再保険業
    • 6719  その他の生命保険業
  • 672  損害保険業
    • 6721  損害保険業(損害保険再保険業を除く)
    • 6722  損害保険再保険業
    • 6729  その他の損害保険業
  • 673  共済事業,少額短期保険業
    • 6731  共済事業(各種災害補償法によるもの)
    • 6732  共済事業(各種協同組合法等によるもの)
    • 6733  少額短期保険業
  • 674  保険媒介代理業
    • 6741  生命保険媒介業
    • 6742  損害保険代理業
    • 6743  共済事業媒介代理業・少額短期保険代理業
  • 675  保険サービス業
    • 6751  保険料率算出団体
    • 6752  損害査定業
    • 6759  その他の保険サービス業

金融業,保険業を代表する企業

金融業を代表する企業

金融業の代表といえば、以下のような大手企業を思い浮かべる方も多いでしょう。

国内外の経済活動に大きな影響を及ぼし、日本経済を支える重要な存在です。

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)

世界に伍していける日本最大級の金融グループで、銀行業務、証券業務、信託業務を網羅する総合金融サービスを提供しています。

株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ

みずほフィナンシャルグループ

銀行業務を中心に資産運用やコンサルティング業務も展開しており、国内外での幅広いネットワークを誇ります。システム構築に失敗し、度々トラブルを起こしています。

株式会社みずほフィナンシャルグループ

・適切な経営管理機能発揮によるグループ総合力の向上  グループ全体の経営戦略の企画立案  グループ会社間のシナジー効果実現の推進  リスク管理・コンプライアンス・内部監査体制の強化 ・主要グループ会社への直接的な経営管理を通じた経営合理化の推進

日本政策金融公庫

国が運営する金融機関であり、中小企業や農林漁業者向けの融資を行い、経済の基盤を支える役割を果たしています。

株式会社日本政策金融公庫

1.国民一般向け金融業務 2.中小企業者向け金融業務 3.農林水産業者向け金融業務 4.危機対応等円滑化業務

りそなホールディングス

株式会社りそなホールディングス

三井住友フィナンシャルグループ

株式会社三井住友フィナンシャルグループ

ほくほくフィナンシャルグループ

株式会社ほくほくフィナンシャルグループ

セブン銀行

株式会社セブン銀行

ATM事業及び金融サービス事業

保険業を代表する企業

日本生命保険

日本を代表する生命保険会社であり、全国に幅広い顧客基盤を持っています。

日本生命保険相互会社

生命保険業

第一生命ホールディングス

長い歴史を持つ生命保険会社であり、国内外で事業を展開しています。

第一生命ホールディングス株式会社

生命保険業。個人保険、団体保険、企業年金保険の販売、保全サー
ビスなどの保険業務ならびに平成12年に損害保険ジャパン、アメ
リカンファミリー生命保険との提携を行い商品提供している。

東京海上日動火災保険

国内最大級の損害保険会社であり、個人から法人まで幅広い顧客層にサービスを提供しています。

東京海上日動火災保険株式会社

損害保険業

三井住友海上火災保険

三井住友海上火災保険株式会社

損害保険業

SOMPOホールディングス

SOMPOホールディングス株式会社

ライフネット生命保険

ライフネット生命保険株式会社

かんぽ生命保険

株式会社かんぽ生命保険

生命保険業

金融業,保険業の規模

金融業の規模

日本の金融業は、国内総生産(GDP)に占める割合が非常に高く、銀行業だけでも数百兆円規模の資産を運用しています。

銀行業の総資産は約2,000兆円を超え、世界的にもトップクラスの規模を誇ります。

また、フィンテック企業の台頭により、新興企業も市場に参入しており、消費者向けサービスの質が向上し、市場規模は拡大を続けています。

保険業の規模

保険業の市場規模も非常に大きく、生命保険業界は年間保険料収入が約35兆円、損害保険業界では約10兆円に達しています。

保険業は経済全体のリスクを軽減する重要な役割を担っており、高齢化社会の進展に伴い、その需要はますます高まっています。

金融業と保険業の今後の展望

金融業と保険業は、グローバルな経済環境の変化や技術革新に少なからず影響を受ける分野です。

特にデジタル技術の進化、高齢化が進展する中で、業界全体がどのように進化し、新たな役割を担っていくのかが注目されています。

デジタル化とフィンテックの進化

近年、金融業と保険業は急速にデジタル化が進行しており、業界の大きな転換点となっています。

フィンテック(FinTech)の進展

フィンテック企業が提供する革新的なサービスは、既存の金融機関に対する挑戦かもしれません。モバイル決済アプリや仮想通貨の登場で従来の銀行が提供してきたサービスが大きく変容しつつあります。

AIとデータ活用

人工知能(AI)やビッグデータ解析が金融サービスに導入され、個々の顧客にパーソナライズされたサービスの提供が可能になりつつあります。信用スコアリングやローンの審査プロセスも効率化が進んでいます。

ブロックチェーン技術の採用

ブロックチェーンは、安全で透明性の高い取引を可能にする技術として注目されており、特に仮想通貨や国際送金の分野で活用が進むと予想されます。

保険業におけるデジタル化

インシュアテック(InsurTech)の台頭

保険業界でもテクノロジーを活用して保険商品の設計や販売、請求手続きの簡略化を進める動きが見られます。AIによるリスク分析や自動化された保険金請求プロセスは、利用者の利便性を大きく向上させています。

モバイルアプリの普及

人を介さず、保険契約の申し込みから管理、さらには保険金の請求までをスマートフォンひとつで完結できるサービスが増えています。

IoTの利用

自動車保険や医療保険では、IoT技術を活用した新たな保険モデルが登場しています。運転データを基に保険料を調整するテレマティクス保険や健康データを活用した健康促進型保険がその例です。

高齢化社会における新たな課題

日本は世界でも高齢化が進んでいる国のひとつであるため、金融業と保険業には新たなサービスや商品が求められています。

高齢者向け金融サービス

高齢者の資産運用や相続対策のニーズが高まり、銀行や証券会社は、専用のコンサルティングサービスを強化しています。
また、QRコード決済や簡易なスマートフォンアプリなど、高齢者にも使いやすいキャッシュレス決済システムの導入が進められています。

高齢化に対応した保険商品

高齢化に伴い、医療費の自己負担や介護費用の増加に備えた保険商品のニーズが高まるでしょう。人生100年時代を迎え、退職後を見据えた年金保険や終身型の医療保険も注目されています。また、リバースモーゲージ(自宅を担保に生活資金を得る仕組み)の活用も広がると予測されます。

技術進化に伴う新たな課題

技術の進化は多くの利便性をもたらす一方で、新たな課題も生じさせています。

サイバーセキュリティの強化

金融取引や保険手続きのデジタル化に伴い、サイバー攻撃や個人情報の流出リスクが高まっているため、金融機関や保険会社は高度なセキュリティ技術の導入を進めています。

デジタル格差の是正

高齢者やデジタル技術に慣れていない人々が取り残されないよう、対面サービスや簡便なデジタルツールの提供が課題となっています。

まとめ

金融業と保険業は、企業や個人の経済活動を支えるだけでなく、社会全体の安定と成長に深く関与する基盤産業です。

特に金融業なくして、日本経済の存立はないというレベルで、単なる経済活動のサポートにとどまらず、持続可能な社会発展を支える重要な存在なのです。

一方で、デジタル化による仮想通貨の普及は、金融業の根底を揺るがす事態になるリスクがあり、高齢化もまた、既存サービスの継続を困難にするかもしれません。

金融業,保険業といえども安泰ではありませんが、金融業ではフィンテックの活用により、利便性の高いサービスが急速に普及しており、保険業においても、AIやIoTを活用した商品が登場し、利用者の多様なニーズに応える体制が整えられつつあります。

リスクに対する備えは着実に進んでいるといえそうです。

金融業と保険業は、生活や将来設計をより豊かにするために欠かせませんが、リーマンショックのような世界的恐慌の引き金になるリスクも孕んでいます。

今後もその動向が注目されます。

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損害保険料率算出機構
公益財団法人 損害保険事業総合研究所
一般社団法人 日本少額短期保険協会
一般社団法人 日本保険仲立人協会
一般社団法人 外国損害保険協会
独立行政法人 自動車事故対策機構NASVA
一般社団法人 生命保険協会
公益財団法人 生命保険文化センター
公益社団法人 生命保険ファイナンシャルアドバイザー協会
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