おすすめの解体工事会社の選び方とポイント|安全第一

店舗を閉店する際、やらなければいけない作業は多いですが、最終的に必要になるのが解体工事です。

基本的には、原状回復した上での返還が一般的な商習慣です。

その解体工事を依頼する際、重要なのが適切な解体業者の選定です。

解体工事には建物の種類や規模によって異なる工法が必要で、安全管理や法規制の遵守も必須です。

近年、違法な解体作業がSNSで拡散されるケースが増えてきました。

本来は解体業者の責任ですが、依頼主が謝罪に追い込まれる事例も多発しています。

以下に解体工事会社の選び方と注意点について詳しく解説します。

解体工事とは

解体工事とは、建物や構造物を取り壊して撤去する工事全般を指します。

解体工事は、建物の老朽化に伴う撤去や新たな建築物建設の準備など、様々な目的で行われます。

解体工事は、ただ力任せに破壊すればいいわけではありません。

アスベストの問題など、建物の構造や状況で工法や手順が異なるため、適切な工法を熟知した業者選定が欠かせません。

解体工事の種類

木造解体

木造建築を取り壊す工事で、比較的小型の重機や手作業で解体されます。粉じんや騒音を抑える対策も必要になります。

鉄骨造・鉄筋コンクリート造(RC造)解体

より強度が高い建物向けの解体工事で、ワイヤーソーイング工法や静的破砕剤工法などが採用されます。大型の重機や特殊装置を使って構造体を切断・破砕します。

内装解体

テナントやオフィスの改装時を中心に建物の骨組みは残しながら内装のみを撤去する工事です。スケルトン状態にして次の利用者に引き渡すため、商業施設や賃貸オフィスなどで頻繁に行われます。

解体工法

機械解体

重機を使用して取り壊します。効率的ですが、粉じんや騒音の管理が必要になります。

手壊し工法

重機が使えない場所や廃材の分別が必要な場合に用いられます。近隣環境への影響が少ない一方、作業時間がかかります。

静的破砕剤工法

RC造の建物で振動や騒音を抑えるために静的破砕剤を用います。

解体工事に関する法律と届出

解体工事には、建設リサイクル法に基づき、都道府県への事前届出や許可が必要です。

また、アスベスト除去が伴う場合は、追加の届出も求められますが、近年は外国人を中心にルールを遵守しない解体業者が多く、業界のイメージを悪化させています。

近隣への配慮

解体工事は単なる撤去作業ではなく、安全性、環境配慮、法的対応などが求められますが、とりわけ騒音、振動、粉じんが発生するため、周辺への配慮が最優先になります。

業者が事前に近隣挨拶を行い、安全対策や環境対策を徹底してトラブルを防ぎます。

真摯な態度と丁寧な説明ができる業者はクレームも少なく、工事がスムーズになります。

解体工事が必要な場面

解体工事が必要になる場面には、主に以下のケースです。

建物の老朽化

建物の老朽化で安全性が懸念される場合は解体が避けられなくなります。

老朽化した建物は地震や台風などの災害時にはリスクとなり、周囲に被害を及ぼす可能性があるため、可及的速やかに解体が求められます。

また、古い建物の解体で土地の再利用が促進され、新しい建物の建設で周辺の土地の価値向上も期待できるなど、一定の経済効果も見込めるため、近隣にとっても悪い話ではありません。

土地の再開発や新築のための準備

再開発プロジェクトなど、新しい建物を建設する際には、既存の建物を解体しなければいけません。

都心の再開発エリアでは、効率的な土地利用の一環として大規模な解体工事が行われるケースもあります。

解体後は新たな用途に合わせて整地され、将来の価値向上に備えます。

用途変更や内装リフォーム

テナントビルや商業施設では、次の借り手に合わせて内装を一新するケースが多いので、スケルトン解体と呼ばれる内装解体が一般的です。

建物の骨組みはそのままに、内装や設備のみを撤去して、まずはなにもない状態まで戻し、リフォームを可能にします。

また、オフィスのリノベーションや住居のリフォームでもスケルトン解体が多く利用されます。

災害や事故による損壊建物の撤去

地震や火災などで損壊した建物は、使用できなくなるばかりか、放置によるリスクが懸念されるので、跡地の整備や再建に舵を切ります。

災害後の解体工事は危険性が増すため、一層の安全性確保と周囲の環境や近隣住民への影響を最小限に抑える工法が重視されます。

売却に向けた処理

放置された空き家は劣化が進み、周辺への危険が増大し、不動産価値の低下につながります。

空き家が管理できない場合は、解体後、更地にして土地売買をしやすくします。

地方自治体では、空き家対策として解体費用の一部補助制度も設けられています。

法規制の対応

近年では、アスベスト除去や建築物の耐震基準など、建物の安全性や環境保護に関する法的基準が強化されているため、基準を満たさない古い建物の解体が必要になる場合もあります。

古い建物を撤去して、新基準に適合した構造にして、安全性と環境保全の両方に対応します。

解体工事会社の選び方

資格と許可

解体業者は建設リサイクル法に基づく許可が必要です。

特に費用が500万円を超える場合は、建設業の「解体工事業」の許可がなければいけません。

また、500万円未満の場合でも登録が必要です。

経験と専門知識

木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造など、建物の構造によって工法が異なるため、豊富な知見と適切な工法の見極めが必須です。

木造は機械解体が多く用いられますが、RC造(鉄筋コンクリート)は静的破砕剤工法やワイヤーソーイング工法が使われるため、それぞれへの対応可否を確認します。

見積内容

解体費用は建物の大きさ、立地条件、廃材の処分方法などにより大きく異なります。

見積依頼の際、費用の内訳や追加費用の発生条件を確認し、複数業者での比較検討が推奨されます。

近隣対応と安全管理

解体工事は近隣への騒音や振動、粉じんの影響を及ぼすため、業者による事前調整が必須です。

近隣住民への挨拶や説明、また、周囲への安全対策も欠かせません。

解体工事の工程

解体工事は一般的に以下のように進行します。

現地調査と見積もり

現地調査を行い、敷地状況や建物の構造、周辺環境を確認します。

現地確認により、正確な工事内容と見積もりを提示できるようになります。

事前準備と手続き

ライフラインの停止手続きや必要な許可の申請を行います。

アスベスト除去や道路使用許可などが必要になるケースが多いでしょう。

解体作業

屋根材や内装材の撤去

手作業で瓦や内装材を撤去します。スレート瓦にはアスベストが含まれる場合があるため、注意が必要です。

重機による解体

重機で建物の主要部分を解体しますが、近隣への影響を抑えるため、散水などの対策を講じる必要があります。

廃材の分別と処分

廃材はリサイクル法に基づき分別して処分されます。

解体費用

解体費用は、建物の構造や大きさ、場所、立地条件、工法などにより大きく異なります。

木造

一般的な木造建築(30〜40坪)の解体費用は、約100万〜200万円程度で、坪単価に換算すると、約2〜5万円ほどが目安とされています。

ただし、地域差があり、都市部では作業環境や廃材処理コストの影響でやや高額になる傾向があります。

鉄骨造

鉄骨造の建物は木造よりも構造が複雑で、解体には重機が必要です。

鉄骨や鉄筋を切断する特殊な工法が必要になる場合もあり、坪単価は5〜7万円程度が相場で、30坪の鉄骨造の建物なら150万〜210万円程度かかります。

鉄筋コンクリート(RC造)

RC造の建物は特に頑丈で、解体には専門技術と高価な重機が必要になるので、坪単価は7〜10万円程度と高額になります。

40坪のRC造建物の場合、280万〜400万円ほどかかるでしょう。

RC造解体では、静的破砕剤工法やワイヤーソーイング工法などが使われます。

内装解体(スケルトン解体)

テナントの入れ替えやオフィスのリフォームで行われる内装解体は、建物全体の解体に比べて安価です。

内装解体費用は、広さや内容によって異なりますが、坪単価で2〜3万円が相場となっています。

50平米のスケルトン解体なら、30万〜50万円程度です。

アスベスト含有建物

アスベストを含む建材が使われている場合、アスベストの飛散防止策や廃材の安全な処分が必要なため、費用が大幅に増加します。

解体費用が通常の2倍近くになるケースも珍しくなく、坪単価で10万円以上かかる場合もあります。

追加費用

解体費用には、追加費用発生の可能性があります。

廃材処分費用

リサイクル法により、廃材の分別処理が義務づけられているため、廃材の種類や量に応じて処分費用が増減します。

地中障害物の撤去費用

埋設物や地中に埋まっている基礎の撤去は、数十万円の追加を考慮しておきます。

安全対策と注意点

危険物の取り扱い

解体工事には危険物の管理が求められます。

特にアスベストが含まれる建材や化学物質の取り扱いは、環境や作業員の健康保護のために専門的な知識が必要です。

事故防止

安全対策の一環として、作業前に安全柵の設置や定期的な健康チェックを行い、騒音や振動の規制にも留意します。

大型機械の使用時には、専門のオペレーターに作業を任せるのが一般的です。

まとめ

解体工事会社を選ぶ際は、適切な資格・許可の有無、透明な見積内容、安全管理と近隣対応の徹底が重要なポイントです。

近年、外国人による乱暴な解体が社会問題化しています。

低価格に釣られ、違法な解体業者を使った場合、発注主が責任を問われる可能性もあります。

不要なトラブルに巻き込まれないよう、くれぐれも法令を遵守する信頼できる解体業者を選んでください。

ある程度の選定ができたら、解体工事の流れと費用の相場感を把握した上で、契約前に十分な打ち合わせと確認を行います。

もちろん、相見積もりを取得してください。

解体工事の依頼は決して安くありません。

多額の費用がかかるため、慎重な業者選択が欠かせないのです。